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感想_直感と論理をつなぐ思考法

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直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN

直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN

 

直感と論理をつなぐ思考法(佐宗邦威著・ダイヤモンド社

 

企業に属せば当たり前のことながら「成果」を求められる。対価としてお給料をもらうのだから、至極当然のことではあるが。

目標売上、KPIを掲げ、日々PDCAを回す。

達成すれば更なる上へ、しなければひたすら追う、いつの間にか数字を追うことが仕事、と変換されていく。

そしてふと立ち止まる…何のために仕事していたんだっけ、と。

かくいうわたしも、PDCAの立て方、マネジメント論、ゼロベース思考、マインドフルネス等、壁にぶつかる度に様々な実用書を読んでは現状を打破できないか模索してきた迷える社会人の一人。

色々試してうまくいくものもあれば、わたしにはしっくり来ないものもあった。この手のものは筆者の環境や体験によるため、共感を得るのは難しい分野だと思う。だからこそ、自分の体験や考えを文章にして提供することは素晴らしいと思う。

 

そんな中で出会ったのがこの一冊だ。

この本は、著者自らの経験や学び、見識を元に、これからの時代に必要な思考法と実践方法を分かりやすく伝えている。

多くのタスクの共通点は、他人モード(他者出発)であることだ。数値から、先方の、〇〇の、と自分の考えはそれらを分析し正解に近い解を求めること。

だが、大事なのは自分モードであること。それを可能にするのが、直感と論理をつなぐ思考法「ビジョン思考」の実践、ということだ。

 

日本で【妄想】というとあまりいい印象はもたれないのだが、欧米ではビジネスで妄想トークがしょっちゅう行われているそうだ。この妄想(ビジョン)をどう実現させるか、という考えらしい。

確かに、これは現場でも分岐の一つとして出てくることだ。今までのデータや分析結果からすればこういく方が利益は出る、と分かっていながらも、現実より突飛なアイディア(妄想)の方が結果は未知数だが面白そう…という場面が何度もあった。それらはプロジェクトリーダーによってどちらが選ばれるか決まるが、突飛アイディアの方がやっていて楽しかったし結果が出なかったとしても次へのステップになっていた。

ビジョン思考の実践の第一歩は、タスクだらけの日常に「余白をつくる」「習慣化する」ことだ。自分モードを作ろう。仕事のスケジュールはいっぱいでもこと自分のスケジュールは引いてなかったりする。まずは自分を取り戻すこと。そこから自分が何でこの人生を歩いているのか、この会社で何がしたいか、そんな原点も取り戻しつつ未来を考えることができる。

直感という言葉も素敵だ。アンテナを立てるからこそひらめくこともあるし、自分に余裕があれば自然と沸いてくるものもあるのだろう。

 

忙しいときこそ、自分の中からの声を大事にする。仕事でもプライベートでも。

そしてその声をみんなで共有し、楽しい未来を創っていく。

ビジネスは、お金稼ぎだけではない、わたしたちの未来を創る行為だと気づかされた一冊だ。

 

直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN

直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN